翻訳と辞書 |
GMC CCKW
GMC CCKWは、第二次世界大戦期にアメリカ合衆国で開発された、積載量2.5tクラスの6輪駆動構造を持つ軍用トラックである。開発、製造はGMC社によって行われた。本車は第二次世界大戦と朝鮮戦争に実戦投入され、しばしば「デュース・アンド・ア・ハーフ(2トン半)」また、「ジミー」などと呼ばれた。 == 概要 == GMC CCKWには、164インチ(4.24m)のロングホイールベース(LWB)のGMC CCKW 353、および145インチ(3.68m)のショートホイールベース(SWB)のGMC CCKW 352の2種類の車台を基本とする、多種の派生型が存在する。キャブ(運転席)は、初期の生産型では密閉式で金属製のルーフとドアを有するハードトップ型、1942年頃からは固定式のハーフドアとキャンバス製の天蓋およびドア上部を有するソフトトップ型となり、ハードトップ型にはM37リングマウント、ソフトトップ型にはM36リングマウントを取り付け、M2重機関銃を装備可能であった。また、駆動装置を製造したメーカーによって、シボレー製のバンジョータイプ・デフ、ティムキン製のスプリットタイプ・デフの2種類があり、更にそれぞれの型で、フロントバンパーの内側に巻き上げ能力4.5トンのウィンチを装備した車両と、そうでない車両が混在している。CCKWの積載量2.5トンという数値は、あくまでもオフロードの劣悪環境下での余裕を持った数値で、舗装道路では約4トンの積載能力を持っており、また最高時速は72kmと、当時の軍用トラックとしては優れた性能を持っていた。 CCKWの名称は、GMC社内で用いられた体系的な命名型式による。最初の「C」は1941年に設計された車輌を示し、次の「C」は従来型の運転席であることを意味した。「K」は前輪の駆動を表し、また、「W」はタンデム式の後方車軸の駆動を示した(つまり、KWで全輪駆動となる)。CCKW 353とほぼ同じ外観で、後輪4輪のみを駆動するタイプも生産され、GMC CCW 353と呼称された。〔TM9-801 Truck, 2.5t, 6x6, GMC CCKW 352 & 353 ,War Department, 1944〕。GMCでは、第二次世界大戦の直前から大戦末にかけ、水陸両用型のDUKWを含むGMC CCKWシリーズ2.5トントラックを計562,750両生産した。第二次世界大戦時にアメリカで生産された軍用車両の生産数としては、ジープとして知られるウィリスMBの約36万台、フォードGPWの約27万台を合わせた数に次ぐ、膨大な生産数となった。 GMC CCKWは第二次世界大戦および朝鮮戦争で使用された後、アメリカ軍では後継車種のM35 2.5tトラックに更新されていったが、余剰車両は世界中に輸出され、ほとんどのヨーロッパの西側友好国、およびソ連、アジア・中東圏では中華民国、韓国、タイ、フィリピン、イスラエル等様々な国の地上部隊で活躍した。日本の自衛隊にも供与され、1970年代まで配備されていた。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「GMC CCKW」の詳細全文を読む
スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース |
Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.
|
|